致芳ふるさとめぐり - 成田(なりた)

旧佐々木家の繁栄により、米沢藩上杉家との交流や舟運によって京都との往来も盛んに行われ、文化が発展した地区でもあります。また、近年では、国の登録有形文化財の指定された「羽前成田駅」に訪れる観光客の姿も見受けられます。裏道や水路もあり、街歩きにおススメです。

2021年撮影、高関虚空蔵尊の写真

現在の写真


昭和30年撮影 高関虚空蔵尊

昭和30年撮影 高関虚空蔵尊


この虚空蔵様(こくぞうさま)は成田の善明院(ぜんみょういん)を中興(ちゅうこう)した、安盛法印(あんじょうほういん)が建てたといわれています。

安盛法印は羽黒山荒沢の経堂院の住職でしたが、老年になって朝日岳を越えて成田に来たところが、瑞雲がたなびくのをながめて成田にとどまり小さな庵を建てました。これが虚空蔵様のお堂の始まりで、宝永、正徳の時代で今から320年程前といわれています。
ご本尊は福一満虚空蔵で、成田の菅野与惣右衛門家から出たものだと言い伝えられ、農耕、養蚕の仏様として信仰されています。

このお堂は200mほど南にあったものですが敷地が瓢箪のような形で川に囲まれ増水の度に浸水の害を受け、腐朽がひどくまた人通りもない場所でしたので昭和47年9月土地改良のとき今の場所に移されました。

毎年五月に農作、養蚕、家内安全、交通安全を祈願して大般若会が行われています。堂内にはほかに、日天尊、月天尊、歓喜天尊、准胝観音、軍荼利明王、子易観音、が祀られており、子易観音は、安産の守り神として信仰を集めています。この像はふところに幼児を左手で抱きかかえ、右手は高く天をさし蓮華座に立っていて、顔は男で白髭をつけており、日本の仏像とは違った姿です。あるいはキリスト教の弾圧をのがれるために工夫されたといわれているマリヤ観音ではないかと思われます。


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