致芳ふるさとめぐり - 白兎(しろうさぎ)

白兎(しろうさぎ)の地名は、日本で唯一の地名と言われ、12年に1度の兎年には、地区をあげて盛大に記念行事が行われます。西にそびえる葉山は、古より信仰の山として崇拝されています。山頂に祀られている葉山神社本宮は、概ね20年に1度建て替えが行われ、精神文化が次世代に受け継がれます。また、葉山森林公園は、キャンプ場としても人気を呼んでいます。

2021年撮影、葉山神社の写真

現在の写真


昭和30年 葉山神社の様子


各地に葉山又は羽山と呼ばれる山があります。白兎の葉山も同じと考えられますが、鷹の住む所で鷹の羽を献上したからだといわれています。出羽・羽黒山・白鷹なども同じと思われます。

大昔(約1400年位前)朝日岳は、信仰の山として月読命と保食命が祀られていました。ところが、約950年前に安部貞任、宗任と源義家が戦いをはじめ、源氏が安部氏を滅ぼして、朝日岳や葉山にかくれていた人々を追いはらってしまいました。そのため約330年は草深い山となり、道もない荒れ果てた山となったのです。
ところが、明徳4年(1393年)丹後国(京都の南西)の恵法津師という偉い和尚さんが、羽黒山に詣でるために五十川の四ツ家(現袋稲荷神社付近)まできたときに、紫の雲が森の上にたなびいているのを見て不思議に思い、森の中の池をさがすと、澄んだ水の池に金波がたち、岸には良い匂いの草が生えているので、その池に入ると泥にも染まらず衣もぬれずに一体の仏像が見つかりました。この仏像は、閻浮檀金(砂金でできた仏像)の薬師如来でした。この仏像を捧げて、白狐と白兎に導かれて西山に登り、平坦な土地(今の葉山平)と農園(御田代)があったので、そこにお社を建てて祀ったといわれています。

なお、阿月沢、白兎という名は葉山に到る途中月が川にうつるとか、道案内を兎がしたということからできたといわれています。

昔は、向かって左に月山宮そして右に葉山宮を祀り、月光山光明寺が別当で田・山林を管理しました。江戸時代後半、医王山全龍院が別当をつとめました。月山宮は現在は葉山宮に合祀されています。葉山宮のご神体は閻浮檀金の薬師如来です。明徳4年以来21年ごとに再建することになっており、近年では平成26~27年にかけてお建て替えが行われました。


大杉 葉山神社のスギ

白兎の葉山神社のスギの大木は南北2本あり、北の杉は目通り4.45m 高さ35mあり、南の杉は目通り4.15m 高さ同じく35mあります。
樹齢は約400年、2本の門杉の方向は山頂の葉山神社を遥拝するようになっています。2本とも長井市の天然記念物に指定されています。


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